年末になると、必ず「大晦日」という言葉を耳にします。
大晦日には紅白歌合戦を見て、家族みんなで年越しそばを食べる。
そして、除夜の鐘を聞きながら今年一年を振り返り新しい年を迎える。
これが、一般的な大晦日の過ごし方ではないでしょうか。
しかし、気にせず使っている「大晦日」という言葉にはどんな意味があるのか、みなさんは知っていますか?
大晦日と合わせて使われる言葉ですが、「大」のつかない「晦日」という言葉とは何が違うのでしょうか?
知っているようで知られていない「大晦日」の意味を調べてみました。
大晦日ってこんな意味があったんだと、その言葉の奥の深さに興味が湧くはずです。
今年の大晦日は、その言葉の持つ本当の意味を理解して、新しい年を迎えてみませんか。
【晦日とは?】
「大晦日」の意味を知る前に、まずは「晦日」の意味について考えてみます。
みなさんも一度は聞いたことがある「晦日」という言葉ですが、これの持つ意味はご存じでしょうか。
簡単に言うと、「晦日」とは月の最後の日のことです。
本来は、月の30番目の日(三十日)のことを指しており、これから転じて「みそか」と読みます。
これがいつの頃からか、月の最後の日を意味する言葉に転じました。
その月の最後の日が31日であっても28日であっても、「みそか」と読むのはこのためです。
「晦日」は、「みそか」と読むのとは別に、「つごもり」・「かいじつ」とも読みます。
「つごもり」とは、陰暦で言う月の隠れる頃が月末になること、「月籠」が変化して読まれるようになりました。。
「かいじつ」とは、月が隠れるという意味で「晦日」の音読みです。
このように「晦」は月が隠れる様を表しており、月の最後の日のことを「晦日」と言うように定着したのです。
【大晦日とは?】
晦日の意味を理解したところで、次は大晦日の意味について考えてみます。
大晦日とは、簡単に言うと「一年を締めくくる最後の三十日」という意味を持っています。
晦日の頭に「大」を付けて大晦日と書き、「おおみそか」と読むのです。
同じように、「つごもり」の前に「大」を付けて、「おおつごもり」と読むこともあります。
ただし、「かいじつ」については、「大」を付けて「おおかいじつ」と読む習慣はありませんので注意をしてください。
【大晦日の歴史を知る】
大晦日は古くからの習慣として、日本の生活に根付いています。
日本では古来より、大晦日は「歳神様」を迎える準備の大切な儀礼として、各地方で執り行われてきました。
「歳神様」は、「穀物神」で稲の豊作をもたらす神様と言われ、家々を訪れると考えられています。
そこで人々は、「歳神様」をお迎えして食事を共にするために、「年籠り」と言って大晦日から元旦にかけて家で過ごすのがあたりまえの姿でした。
しかし、今ではその観念が薄くなり、神様に新年の願いを伝えるためお参り(初詣)に出かけることが多くなりました。
【大晦日に行う行事はコレ】
歳神様をお迎えする準備として、大晦日にはさまざまな習慣や執り行われる行事が、今でもたくさん残っています。
大晦日と言うと、年越しの夜には、一晩中起きて新年を迎えることが習わしとされています。
これ以外にも、今年一年の災いを断ち切るという意味の「年越しそば」・古いものを捨て新しいものを迎えるという意味の「除夜の鐘」などは、みなさんになじみの深いものでしょうか。。
これらの行事は、新しい年を迎えるにあたり、身も心もリセットするために必要な習慣だったのです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今までは何げなく過ごしてきた大晦日ですが、古くからの習慣で成り立っています。
これらの習慣は、新年を迎えるための大切な意味があることをわかっていただけたでしょうか。
今年の大晦日からは、それぞれの意味を噛みしめながら年越しを過ごすのもいいかもしれません。
気持ちよく、新しい年をきっと迎えることができるでしょう。